眷属とは神の使い・神使(しんし)・霊獣などと呼ばれ、その土地や神社に祀られる、
神様の意思(神意)を代行する動物を意味します。
神様のチカラをお借りする中で、「眷属(けんぞく)」という存在も知っておきたいところです。今回は、眷属の概要と「神使」との違い、その一覧をご紹介します。
執筆者:©ryo0916
※敬称略
【眷属(けんぞく)とは】
普段は使わない言葉ですよね。目にしたことがあるとしたら、ファンタジー系の小説とかでしょうか。むずかしい字が含まれていますので、正確に読むことも大変かもしれません。もともとは仏教に由来していて、「仏・菩薩に付き従うもの」という意味合いです。
ものすごく簡単な表現をしてしまうと、仏教でいうところのホトケサマは、神道での神様です。ということは、眷属とは「神様の従者」になります。カミサマの付添人といったイメージであれば、みなさんにとって思い浮かべやすいかもしれません。
【眷属と神使の違い】
神様はわたしたちの前に、お姿を見せてくれません。そのチカラを感じたい、受け取りたい中で、人間との橋渡し的な役割を、別のところに見つけようとするのは、とても自然なことでした。
神様の意図を伝えたり、吉凶を示す特定の生き物を、神様の使者と見立てたことが、神使の始まりといわれています。このような経緯を辿ると、眷属と神使の違いは、元となる宗教が異なることになります。実際の使われ方は、ほとんど差異はないようです。
【眷属の例「伏見稲荷大社の狐」】
京都の伏見稲荷におわします狐は、神使より眷属といわれることが多いと聞きます。一度行かれた方はおわかりかと思いますが、伏見稲荷は赤色の鳥居が無数に並んでいる、思いっ切り神道に属する神社です。なぜ眷属に分類されるのでしょうか。
日本では、神仏分離が進んだのは明治時代以降です。その前までは、稲荷神と仏教とが強く結びついていました。仏教の荼枳尼天(だきにてん)と稲荷神との同一視です。このことから、伏見稲荷大社の狐は眷属となる、と推測されます。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか。神術に触れるものとして、眷属について少しでもご理解が深まれば嬉しいです。最後に以下、眷属(神使)の一覧を記載します。はっきりした根拠となる資料がないので、正しいとはいい切れないところがありますが、参考にしてくださいね。
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