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狐は稲荷神社の神様ではない お稲荷さんの眷属としての役割とは?

更新日:2021年3月4日

稲荷神社の神様といえば「お稲荷さん=キツネの神様」。ほとんどの方はこう思われているようです。しかし、お稲荷さん=キツネの神様ではありません。驚くことに、日本人の約7割が狐=神様の勘違いをしているそうです。


稲荷神社にいるあのキツネは「白虎」と呼ばれ、神社の神様を護る「眷属」なのです。

今回は、稲荷神社の眷属であるキツネの霊獣「白虎」の役割、なぜ「お稲荷さん=キツネの神様」と間違えられるようになってしまったのかを解説していきます。



(執筆者:コノハナ)

※敬称略

キツネは稲荷神社の神様ではなく「眷属」だった


多くの方が勘違いしている稲荷神社の御祭神


稲荷神社の神様は一般的にお稲荷さんと呼ばれますが、お稲荷さんはキツネではなく、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)または倉稲魂命(うかのみたまのみこと)と呼ばれる食べ物や食にまつわる神様です。そのため、農家や飲食店の方は稲荷神社に信仰が厚い方が多いのです。



一方キツネは、お稲荷さんを護る眷属「白虎(びゃっこ)」です。眷属とは、従者や配下という意味もありますが、いわゆる神様の部下であり使いのことです。







なぜお稲荷さんが神様と勘違い?


お稲荷さん=キツネの神様を勘違いされた理由は諸説ありますが、もともと「稲荷」とは「稲がなる」という意味で五穀豊穣の願いが込められている言葉でもあります。

昔の人々は今年も豊作になるようにと神様に願いを込めて農作業に励んでいました。


キツネは農作業がはじまる春に山から降りてきて収穫を迎える秋ごろに山へ帰っていくため、神様に変わって農作業を見守ってくれていると昔の人は考え、大そうキツネを大切にしていたといいます。


この習わしが現代に移るにつれて、「お稲荷さん=キツネの神様」になったと一説には言われています。


稲荷神社の眷属「白虎」の役割とは?


神様の使いとして働く役割


稲荷神社の眷属、白虎の役割は基本的には神様の変わりとなって動いたり、神様や神社を護る役割があるとされています。

稲荷神社の入口に鎮座しているのは、神様がいらっしゃる神社を護っていることを表しています。


人と神様の架け橋をしていたという考えも


また、神様に直接人間がお願い事(祈願)をすることは畏れ多いので、神様の眷属である白虎を通して願いを神様に伝えていただく「人と神様の架け橋」のような役割をしていると考えている方も多くいます。


逆に神様の御意向を眷属である白虎を通して、人々に伝える役割があるとも考えられています。


神社の神様を正しく理解し、参拝しましょう


稲荷神社の神様=キツネではないと知って驚かれた方も多いのではないでしょうか。


稲荷神社で有名なあのキツネは白虎であり、神様の使いである眷属でした。

稲荷神社に参拝に行ったのに、本当の神様ではなく眷属にお参りしていた……という方も少なくないはずです。


もし今後、稲荷神社に行く機会がありましたら、お稲荷さん(うかのみたまのおおかみ)と眷属の白虎(キツネ)の両方の神様にお参りされるといいかもしれませんね。



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