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執筆者の写真乙女の事情

命・ト・相 -トの章―  占いの根源

占い研究家の羅生門です。 「命・卜・相・医・山 (めいぼくそういざん)」とは、中国五術のことを指します。命・卜・相の中から今回は「卜」についてお話しさせていただきます。神社のおみくじも「卜(ぼく)」占いです。




※中国五術とは※

「卜(ぼく)」は卜術のことです。偶然にあらわれた象徴を用い、事柄や事態の成り行きを占う方法。主として、タロット・水晶・ルーン・断易・周易・梅花心易など。

「命」は命術のことです。生年月日時を用いて、性格から一生の運命や他人との相性を占います。四柱推命(八字)・九星気学・西洋占星術・インド占星術・紫微斗数(しびとすう)術などがあてはまります。

「相」とは相術のことを指します。対象の顔や手などの姿・形から、その人の状態や運勢を占います。人相・手相・風水・姓名判断などが相にあたります。

「医」は中国医術のことで、整体術・鍼灸・漢方・方済・手当など。

「山」は大地と自然の気をいただくことで習得する術の総称を指します。気功・呼吸法・食事療法などのことです。


ト―「決断・選択」


「ト占い」ボクセンと読みます。「ト骨」「ト亀」など、鹿の骨や亀の甲羅を焼き、そのヒビの状態から農作物の豊作・凶作を占うことから始まりました。


日本では平安時代に陰陽師によって、国家の方針決定にも使われていました。偶然や占いを行ったタイミングで結果が変わります。


今ある現象と別の現象には因果関係が存在するという考え方です。多くは「予兆」を知り主に決断や選択の道標に使われたようです。例を4つ挙げてみます。


水晶占い


占って欲しいことを占い師に伝え、水晶玉に写されていく映像から過去や未来など様々な事を占ってくれます。


手軽に自分で出来るというようなものではありませんので、強い霊感や能力を身につけている専門の術者に頼る以外にはありません。


術者の能力的な大小にも左右されることになりますし、占っていただく内容によっては、かなりの個人情報を提示することにもなりますので、信頼できる占い師を見つける事が重要と言えるでしょう。


タロット占い


人の特性を擬人化した22枚のカードと、感情・性格などを表した56枚のカード、合わせて78枚のカードから未来の運勢や隠れた感情、また自分以外の者の感情や現象までも占うことができるので、ありとあらゆることが占えます。


オールマイティな占いですね。


カードの絵柄や、その裏表だけに全ての結果が決まっているというものではなく、そのカードの示すものから、それぞれに読み取ってもらう必要がありますので、本格的に占いを行うのであれば、専門家に頼ることになります。


世界中で行われ多くの人が一度は目や耳にしたことのあるタロットカードですが、その起源はエジプト・ジプシー・ユダヤと様々な説がありますが、本当のところは分かっていません。


ジオマンシー


発祥はアフリカともアラビアとも言われますが、ルネッサンス時代のヨーロッパでブームになった占いです。


土や砂や小石を手に握りしめて、それを地面に投げつけた時に出来る模様を図形として占うのです。「大地による予言」と言われ、皇帝ナポレオンもこの占いを大事な決断に使っていたそうです。映画の一シーンとしてどこかで見たことがあるのではないでしょうか。


元が土や砂を使うもので特別な者が必要になる占いではありませんので、現在ではパワーストーンや宝石なども使ったお洒落なジオマンシーも行われています。


ダウジング


地下に眠る金属だけではなく、金属探知器が拾えないような土管や巨石、また水脈までもL字型の棒や振り子を用いて探す事が出来るものです。


地雷の発見に現在でも利用されています。本当にいくつも発見したという実績もあるのですが、その原理を利用して検知器を作った会社が詐欺罪で逮捕されたこともあります。


まとめ


上記の4つ以外にも「ト」には様々なものがあります。身近なところでは「花占い」もそうですし、神社の「おみくじ」もその一つです。


子供の頃、靴を空に向かって投げて、裏か表かで天気を占ったり、テストの最中にどうしても解けない問題に対してエンピツを転がしたことがあるのではないでしょうか?


誰にそのやり方を教えられたのかも記憶にないですが、みんなが経験していると思います。これも立派な「ト」占いです。非常に身近なことですが、一つの現象には別の現象への因果関係がある。心のどこかで感じているのかもしれません。


■執筆者紹介

【羅生門=占い研究家】

手相・姓名判断をはじめに多数の占いを研究をしている。文化センターでの講師のほか、多方面で活躍中。ミスター紳士。愛妻家。




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