カラスを見かけると「縁起が悪い……」と思ってしまう人が多いかもしれませんが、実は昔から日本ではカラスは「縁起がいい」とされる鳥です。家の庭にカラスがよくやって来てしまう、散歩中にカラスが近くに集まってきた経験はありませんか。それは、眷属の使いである烏(カラス)からのスピリチュアルメッセージかもしれません。
(執筆者:コノハナ)
※敬称略
※眷属について詳しくは【神様の使い眷属(けんぞく)とは? 眷属に守られている人の特徴】
カラスは神聖な生き物? 神様の眷属だった
古代の日本では、カラスは大変神聖な生き物として崇められていました。 というのも、カラスは神様の「眷属」だったからです。
神様の眷属ってなに?
眷属とはなかなか聞きなれない言葉ですが、主に「従者、配下、血のつながりのあるもの」を意味する言葉です。
この場合は、カラスは神様の従者であり使者であると考えられます。
カラスは神様の代理となって様々な用事をこなす部下のような存在とも言えますね。
神様の代理ということは、昔の人にとってはカラスも神様と同等に尊い存在です。
日本だけでなく、世界でもカラスが大切にされている
ちなみに、日本だけでなく世界でもカラスは尊い存在として大切にされています。例えば……
北欧神話のオーディンの遣い
古代エジプトでアレキサンダー王の命を救った
ギリシャ神話のアポロンに仕えている
中国では太陽の黒点に例えられている
などなど挙げればキリがありません。頭が良いカラスは、重要なポジションにつくリーダーのサポートのような役割になっていたのかもしれませんね。
カラスの印象が悪くなってしまった原因としては、西洋の魔女の使いとしてカラスがよく用いられていることにも背景があるようです。
眷属「ヤタガラス」は神様の使者
カラスが神様の眷属であると考えられていたことは、日本最古の読み物のひとつである「古事記」や「日本書紀」を見ると詳しく記載されています。
そこではカラスのことを「ヤタガラス(大きいカラスという意味)」と表記されています。
古事記や日本書紀によると、初代天皇である神武天皇はアマテラスオオミカミに「日本統一」の命を受け、日向(現在の九州地方)から大和の橿原(現在の奈良のあたり)に向かったといいます。
その際にアマテラスオオミカミが道案内役として遣わせたのがヤタガラスでした。
それ以後、ヤタガラスは神様の眷属であり、「太陽の化身」「夜明けの象徴」「叡智を告げる鳥」として人々に大変尊ばれたようです。
眷属ヤタガラスのゆかりのあるもの
実は他にも、わたしたちの身近なところで眷属ヤタガラスが存在しています。
サッカー日本代表のユニフォーム
日本各地の古墳の壁画
全国各地の神社の守り神として
サッカーのユニフォームと聞けば「そういえば!」となる方も多いかもしれませんね。
思いがけない意外なところで、カラスが眷属としてお祀りされていることがあるかもしれないので、機会があれば探してみてはいかがでしょうか。
神社でカラスに出逢うのは”最高の吉兆”メッセージ?
縁起が悪いイメージを持っている方も多いカラスですが、実は「縁起がいい」象徴と昔は考えられていました。
とくに、スピリチュアル意識が届きやすい神社の鳥居にカラスがお出迎えしてくれれば、とてもいい暗示です。
そして、お庭にカラスがやって来る、外出先で何もない所でカラスが自分の周りに集まってくるのも吉兆と受け取ることが出来ますし、幸運が近付いているお知らせとも考えられています。
とくに、今新しいことに取り組んでいる、転職をしようと決めている、
今の彼氏・彼女と別れようと悩んでいる、引越しを考えている……などなど、
人生の中で一区切りを付けようとしているときとのカラスとの”不自然な出逢い”は、
その悩みはあなたの人生を幸せにするためには必要な決断と背中を押してくれている。
悩みの先には、今は辛い決断でもそれ以上の大きな幸せが訪れる意味と言われています。
カラスと出逢った際には、今の自分を見つめ直す機会にして、
自分なりのスピリチュアルメッセージの解釈や意味を考えてみるのをおすすめします。
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